よかろうもんブログ

「ネット選挙」に期待する、バカ・アホ・マヌケのあぶり出し。

   

一昨日6月14日に東京都議選が告示されました。
23日の投票日まで、選挙カーによる候補者名の連呼を聞かされると思うと憂鬱な気分になります。
自宅作業員にとっては相当つらいです。

今年の参議院議員選挙でいわゆる「ネット選挙」が解禁されるわけですが
その後もこの「選挙カーによる候補者名の連呼」は続くのでしょうね。
インターネットに馴染みがない(であろう)世代の投票率が高いという現状では。

 

さて、この「ネット選挙」に関して、私が読みたいと思っているのがこの本。

西田亮介氏の「ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容 」です。
発売から2週間ほど経過しているのに、読まずにモタモタしております。

モタモタしている間に、この「ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容 」について
Pasley氏が書評を書いておりました。

『ネット選挙』を読んで考えたこと :: Parsleyの「添え物は添え物らしく」|yaplog!(ヤプログ!)byGMO

少し引用させていただきます。

 本書では、ネット選挙で言われている通説をことごとく折りにかかっている。例えば「お金がかからない選挙が実現できる」といったことは、技術やサービスは無料で使えるけれど、効果的に使うにはPRやマーケティングを外注しなければならず、結局のところコストカットにはならないという現実を突きつけている。

全くその通りですね。
無料のツールを使えばお金をかけずに選挙運動が出来る、なんてあり得ないくらい馬鹿馬鹿しい話です。

昨日、私が

「SNSは導入、運営費用がかかりません。」は誤り。

というエントリでも書きましたように、ツールが勝手に何かをやってくれるわけではなく
このツールを動かすために人が必要なんです。
効果的に運用しようとすれば、専門家に依頼する必要があります。
勿論お金がかかります。

 

私は、こういうネットを使ったPRやマーケティングは、専門家に依頼するのが良いと思ってます。
しかし、コストを嫌い「手作り選挙」などと称して、
専門家に頼まずに自分たちだけで「ネット選挙」を展開する陣営も出てくるでしょう。
これが少々厄介だなあと思うわけでして。

 

選挙運動って、綺麗に言えば「有権者に自分の政策を伝えること」だと思うんです。
(こう表現すると、専門家がいなくても出来そうな気がするのが怖いです。)
インターネットを使っての選挙運動ですから、
当然“インターネットを使用している”有権者に向けた内容となります。
その政策の中には、IT/インターネットを活用したものも含まれるでしょう。

 

専門家の有無が、この部分に表れると思うんです。
専門家がいれば、実際に政策に落とし込めるかは別にして
IT/インターネットに対する認識については間違わないと思うんです。
(勿論、認識が誤っているクズみたいな“自称”専門家も出てくるでしょうが。)

しかし専門家がいなければ、この部分、候補者の「思い込み」になりませんかねえ?
それこそ「SNSは導入、運営費用がかかりません。」などというアホな話が出てきたりしそうです。

もしかしたら、以前に大阪市の天王寺区長が炎上したような
有権者をちょっと舐めたような話も出てくるかもしれません。

参考:もの申す!!大阪市天王寺区がデザイナーを無報酬で使おうとしてる件。

これだって、専門家がいるだけで防げます。

 

しかし、私が一番可能性が高いと思っているのが「著作権法違反」が多く出ることです。
選挙における法律違反といえば「公職選挙法違反」が定番ですが、
専門家のいない「ネット選挙」においては、「著作権法違反」も続出することでしょう。

昨日のエントリで取り上げた、25歳というネットに深く馴染んでいる年代の議員ですら
著作権法違反と見間違えるようなことをしているわけです。
画像の無断転載なんて山ほど起こりそうです。
こういう行為も、まともな専門家を付けていれば100%防げるでしょう。

 

まあ、色々思うところはありますが、私自身は“初回の“ネット選挙”に期待することはただひとつ。
バカなウェブ業者とアホな政治家、マヌケなソーシャル屋があぶり出されることを強く願っております。

 - 雑文