またまた武雄市のアレを。
先日のエントリー「武雄市のアレで考える」、今でもわずかですが読まれているようです。
Webの運営に関わる仕事をしている身としては、
「自治体のソーシャルメディアの活用」は触れておきたいテーマではあります。
私自身、自治体のウェブサイトの運営にFacebookを使うこと自体は問題ないと思っています。
ただそれは、通常のウェブサイトの運用がしっかりしていて、その補助的な位置付けでしたら、という但し書きが付きます。
「Facebookを使うこと自体が目的となっている」なんてのは、はっきり言って問題外です。
いや、武雄市がそうであるというつもりはありませんが。
そんな武雄市ネタではありますが、先日このようなブログのエントリーを見つけました。
(1)自治体はfacebookをどう使うべきか。-武雄市の事例から考える
ニュース記事ではなく、Web制作会社のブログです。
広義での「同業者」でありますが、その「同業者」を貶める意図はありませんことを
あらかじめご理解いただけますと幸いです。
取り上げるのはあくまで文章そのもののみです。
ですので、上のページのソースを絶対見ないでくださいね!
あと、トップページのMETAタグも見ちゃダメです!絶対ダメですよ!
さて、このブログに書かれている、武雄市のfacebook利用のメリットは以下の通りです。
(以下、上記ブログより引用)
- 【即時性】即座に、市民に対し、情報提供ができる
- 【公開性】透明性の高い行政を実現し、行政のアカウンタビリティ(説明責任)を高めることができる
- 【双方向性】行政と市民の双方向のコミュニケーションを促すことにより、市民目線の行政を実現できる
- 長期的な運用コスト、初期の開発コストを抑えることができる
1.と4.はまあ何となく言いたいことは分かります。
2.は意味が分かりません。facebookを使うことが透明性の高い行政に繋がるのでしょうか?説明責任?
3.も意味がよく分かりません。双方向性はfacebookでのみ実現しうるものですか?
facebookを使うと市民目線の行政を実現出来るんですか?
だいたい、「facebookを使うと便利だろう」なんてのは、情報発信側のエゴですよ。
情報を便利に発信できることより、情報をスムースに受信できることのほうが遥かに大切なはずです。
「双方向性」を実現するために、facebookのアカウントを作らなければならないなんて、
はっきり言って馬鹿げてますよ。
それでも武雄市民が満足しているんなら良いんだと思います。
市民でもない私が口をはさむようなことでもありませんから。
ただ、この動きを無条件に持ち上げる連中はどうかと思いますよ。
例えばこんな記事とか。
評価経済を理解する樋渡啓祐・武雄市長というスタートアップ【湯川】
ベンチャー企業の皆さん、公務員になりませんか? 佐賀県武雄市の起業支援計画【湯川】
「ソーシャルが何でも実現してくれる!」なんてお花畑過ぎる。